創業明治30年。平安神宮をはじめ、全国の神社庁御用達の千歳飴も手掛ける京あめの老舗。とはいえ、店頭に並ぶ飴は、ビー玉風の飴玉や、絵柄入りの棒切り飴など、近所のおじいさんやちびっ子が普段使いできるものばかりだ。
棚に目をやれば、黄、橙、桃色など色鮮やか、かつ、ツヤツヤと輝く飴がずらり。煉瓦を組んだ窯で銅鍋を直火にかけるという、創業当時から変わらぬ製法で手作りした飴は、照り具合がうっとりするほど美しい。
飴は全部で約30〜40種あるが、なかでもひときわ目を惹くのが「京てまり」と「はなこよみ」。どちらも直径1cmほどの小さな飴で、「京てまり」は真珠のように光沢のある白地に、赤、橙、黄、緑、紫の五色の線が細工された見目麗しい一品。「はなこよみ」は、お多福やクマなどのかわいい絵柄入りで、見る者を笑顔にする。
一方、ガラスの破片のような容姿こそ無骨だが、独特の風味で人気なのが「是何也(これなんや)」。砂糖ではなく、餅米のでんぷんからできた水飴を原料に作られたもので、コクのある味わいが後をひく。
全国に慕われる老舗の味を、駄菓子屋感覚で買いに行ける。そんな幸せは、地元人だけにひとり占めさせておくのはもったいない!