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Meetsな人の20軒

バー特集
イマ時の「バー」は、微笑み返しなバー 音に杯を重ねるバー たまらん空気感のバー 笑い泣きのご当地バー
毎日を丁寧に生きていくために、
旨い酒を飲ませてくれるバーがある。


例えば、天王寺の[グリルマルヨシ]で、オムレツと瓶ビールでナイターを見る。10時に試合が終われば、井川のピッチングや赤星の走塁にヤイヤイ注文を付けたり、オネーチャンの話もしたくなるので、「今からどこに行くか」の答えは、私にとってノータイムで「バー」である。

白鶴の透明な一合瓶が似合う大先輩は「バーで(胃腸と)悶える」そうだし、「バーボンソーダ!」連発な上司はまだまだ「酒場は厳しい」と襟を正している。こと私といえば、そんな先輩たちに扉を開けてもらったバーに行くことは、ただ「嬉しくてたまらない」。

確かにバーでは斜向かいに座るヤヤコシイ中年に絡まれて一触即発、もしくは良い酒を飲めず高歌放吟、あげく記憶をなくすことだってある。もちろん思わぬ旨い酒に巡り会えたり、マスターの酒瓶を拭く仕草一つで嬉しくなったりもするわけで、常に空気が動いている「狂気と驚喜を脈絡なく投げかけてくる場所」だと思っている。

もしかしたら、ファーストフードやカフェといった、あらかじめハプニングが起こらないように構造化された空間で生活しているから、バーの「奥行き」に掛け金を置きたくなるのかもしれない。

「会社で嫌なことがあったから」「今日は精一杯頑張ったから」「ただ天気がいいから」。バーに通ううちに、そんな「日常生活の延長にある一杯」のため、毎日を丁寧に生きていく値打ちを感じるようになってくるはずだ。


(文:藤本和剛)



バー

バー

バー

ミーツな人のオススメバー

ミーツな人のオススメ1軒

バー立山(大阪・靱本町)
オフィス街の横丁にそびえる看板、「オイシイオサケ」に偽りなし。

 
バー立山(大阪・靱本町)


バー立山(大阪・靱本町)


バー立山(大阪・靱本町)


バー立山(大阪・靱本町)


仕事がハネるのが連日ほぼ終電。ゆえに、ミナミのバーにノーリターンか、実家でさもしくロング缶かがよくある選択肢。

実は第3候補がもうひとつあって、それが1時間早く席を立って向かうココのカウンター。四ツ橋筋からヒュッと淀屋橋側に入った横丁に輝く「オイシイオサケ」の看板。もうここまでくれば、「ハイボール並!」と口がパクパクしている。

靱本町でも、四ツ橋筋より東のこのいわゆる「横堀」エリアは、道修町の製薬会社や、今橋あたりの大銀行系サラリーマン、OLさんでごった返す。店の数はかなりあるのだが、食べ呑み一軒完結型の店ばかりで、夜になると人影は一気にまばらになる。

ブレイクした「淀屋橋ウエスト」とも「靱本町」からもハミ出たその「横丁的ムード」に目をつけたのが、曽根崎で13年間同名のバーをしてきたマスターの立山さんだ。昼過ぎから椅子を全部外に出して、半パンでせっせと掃除する風景は今や界隈の名物。営業時間になるとピカピカの店内で待ち受ける蝶ネクタイの立山さんの昼と夜のギャップが、さらに酒を旨くしてくれるのは言うまでもない。が、それ以上に、ええ店たる由縁のコンテンツも枚挙に暇がない。

「忙しない時しかできまへんねん」と壁のメニューに書いてある月見がたまらんドライカレー。並(角)、上(ホワイトホース)でつくづく悩むめちゃ旨ハイボール。おニューのJBL4425から流れる音。そんなコンテンツの秀逸さ、バーテンダー界の第一線クラスに「スゴい人」と言われる実力もひけらかさず、飄々、ニコニコとカウンターを立ち回る。そんな肩肘の突っ張らなさが、オフィス街ど真ん中でありながら、駅前の立ち呑みのような気楽な酒場風景を作り上げている。

11時半という「定時ある人間」思いな営業時間も嬉しい。さあ、今日は同僚とチーズ盛り&ハイボール上、と奮発してみよう。

(文:藤本和剛)


[バー立山]
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