kansai.com トップ

広告



トップ > グルメ > Meetsな人の20軒

Meetsな人の20軒

スパイス料理はとことん深くて楽しいもの

「スパイス料理はとことん深くて楽しいもの」

スパイシー=辛いもの。というのはごく一部の魅力でしかない。スパイスの本当の魅力はもっともっと幅広く奥底が深いものである。種類の多さも凄いけど、その1種類をとってみても産地の状態や収穫時期、生産者の関わり方によってまったく違う形、風味になるし。さらにもっと奥深い話をすると、その一つのスパイスの使い方も様々。場合によっては使い方によって甘いもの、酸っぱいものに変化するし、中にはコク、つまりウマミに変わるものもある。

スパイスだけでこんなにややこしいのでそのときに使用する素材と合体するともっと言い様のない世界が出来上がる。究極的にはスパイスを使わない料理も同じだと思うが、この一期一会的な世界がスパイスの最大の魅力だと思うのだ。だから基本はあれど、本場も本格も、インド人もネパール人も関係ない。スパイスの持つ意味、正しい使い方さえわかっていれば、これほど絵画的で、曼荼羅のような世界はないのではないかと思うのだ。

私的な話であるが、僕が長年注目してきていることに、スパイスによるUMAMIの表現がある。これは調味料などの添加によるものではなく、スパイスの選び方や使い方、そして素材とあわせたときの料理の仕方によって生まれる世界のこと。ご存知のとおりUMAMI(うまみ)は日本人が誇る世界に通用する味の概念の一つ。素材の質がよく、衛生面で支障が少なかった日本でこそ成長できた価値観だと思う。

そのせいか、インドをはじめとするスパイス諸国において、このUMAMIは日本ほど重要視されてない気がする。というわけで日本人持ち前の研究意欲をもって、このUMAMIを開拓させていけばいいのではないか、と思ったのだ。イタリア料理や中国料理のように、インドを軸とするスパイス料理もいつか日本式の世界が確立されるのではないかと。


(文・カワムラケンジ)

カレー&スパイス料理特集

カレー&スパイス料理特集

カレー&スパイス料理特集

カレー&スパイス料理特集
カワムラケンジさん

Meetsな人
カワムラケンジさん

1965年大阪生まれ。16歳〜蕎麦屋、餅屋、酒屋などでバイト。18歳〜スパイス探求に取り組みはじめる。昼はワインと珈琲の店で勤務、夜は飲食店経営&料理学校、深夜は中華料理店に丁稚入り。23歳〜初独立「アスリートのためのカフェラウンジ」開業。24歳〜わけあって築地魚河岸で魚屋。26歳〜箕面でバーを開業。28歳〜当時のミーツ・リージョナルの江編集長の計らいによりライター業発進。32歳〜松阪でカレー定食の店「Thali」を開業。で、2007年箕面にスパイス料理研究所「Club-THALI」を設立。

ミーツな人のオススメ1軒

ミーツな人のオススメ1軒

[ショナ・ルパ]
(神戸・三宮)
「美味いスパイス料理を食べに行こう!」

では、どんなスパイス料理を食べにいけばいいか、オススメのお店をいくつか紹介しよう。

まず最初は関西が誇るインド料理界の重鎮、三宮[ショナ・ルパ]のビジョン氏の料理から。ここでは、なにわともあれビリヤニを食べてみるのがいい!ビリヤニとは、簡単に言うとスパイス炊込みご飯のこと。これの基本のひとつにクミンがあるが、これほど深いスパイスだったのかと思い知らされる。実にUMAMIを巧く表現しているのだ。素材の米はバスモティライスという長粒米でパキスタンとの国境付近で多く栽培されている米だ。こいつがなんとも華やかな香りと透明感のある甘みがある。もちろんカレー料理とあわせて食べてもいいが、できればスープ類やライタの類、魚介系の辛くて酸味のある料理と共にすると興奮するくらい美味い。

[ショナ・ルパ]
このお店の紹介はこちら

この店について記事を書く


他にも、南インドでオススメのスパイス料理をあげると、サンバルがある。これは簡単に言うと、豆スープのようなもの。豆というと日本人は殆どが形も味もわかりやすいひよこ豆を連想するようだが、日本同様にアジアには無数の豆が存在する。

その中でサンバルに使われるのはトゥーランダルやムングダル、マスールダルといわれるもので、いずれも小粒で優しい感じの味がする。サンバルそのものはやや酸味があってこれはタイ料理で有名なタマリンドによるもの。辛さは作る人によってまちまちだが現地では大体が辛いらしい。

ほか特有の臭みがあるがこれはヒングというスパイスのせいで、お通じを促進させる働きがあるといわれるものだ。これらと豆が合わさるとなんともいえないほど美味い。店によってはリクエストに応じてくれるところもあると思う。一度聞いてみる価値はあるだろう。

期待できそうな店としては堺筋本町[GRACE]、堺[インディラ]、南船場[ナマステ]、京都[ケララ]などか。神戸[クスム本場家庭料理]には定番であると思われる。

と、ほかにもわんさかと紹介したいスパイス料理があるが今回は、ここまで。上記2品はきっと日本人に合うと思うのでぜひお試しを。

(文・カワムラケンジ)

ショナ・ルパ

ショナ・ルパ

ショナ・ルパ

ケララ

クスム本場家庭料理

ナマステ